ogurakaikei’s ブログ

会計・税務及び経済関連(時々雑談)

産業分析から見る生産ネットワーク(5/6)

 日本経済新聞(2020年11月21日)の記事によると、iPhone 12の主要な部品について、アメリカ企業であるアップル(メイン半導体)、韓国企業であるサムスン有機ELパネル、フラッシュメモリー)、SKハイニックス(DRAM)、日本企業であるソニー(カメラ部品(CMOS))、村田製作所積層セラミックコンデンサー)と各国の企業がiPhoneの部品を製造及び供給していることが分かります。また、その各国の企業は、中国やカンボジア、タイ、フィリピン等の自国ではない各生産拠点にて部品を製造し、当該部品を台湾企業である鴻海精密工業が中国河南省鄭州に設立した工場にて組み立てているのであります。

 つまり、携帯電話・スマートフォン産業では、産業発展とともに工程間分業が進み、国境を越えた生産分業ネットワークが著しく発展しました。各国の企業は、このなかでそれぞれ異なるポジショニングを行う、互いに活発な競争と協業を繰り広げながら、産業の発展を牽引していると言えるのであります。

 

産業分析から見る生産ネットワーク(6/6)に続きます。

 

参考文献

・東アジア優位産業(中央経済社

日本経済新聞