PayPayが現在直面している経営課題としては、健全な黒字体質に今後移行が出来るかという点であると言えます。確かに、ソフトバンクグループとしては、楽天経済圏に対抗するべく、PayPayをプラットフォームとして他のグループ企業のサービスを展開していくという所謂スーパーアプリ化を目指していることからPayPay単体では大きな収益を上げる必要はないという戦略も考えられますが、一方でPayPayはプラットフォームの提供の対価としてグループ会社へユーザーを連携した際には手数料を収受していることからやはり単体で大幅な赤字を出し続けるということはソフトバンクグループ外に資金が流出していることを意味するものであり、ソフトバンクグループ連結としても許容はされないのです。
現代日本企業の事例分析(8/11)に続きます。
参考文献は以下の通りです。
・深化する日本の経営(千倉書房)
・PayPay株式会社プレスリリース