ogurakaikei’s ブログ

会計・税務及び経済関連(時々雑談)

事例分析

現代日本企業の事例分析(11/11)

世界規模で拡大しながら、互いに交流し、学習をはかることで、イノベーションが期待できるのでありますが、そのためには、単に海外に展開するだけではなく、組織内部に学習メカニズムを整える必要があります。言語上の問題だけではなく、異文化理解も深い交…

現代日本企業の事例分析(10/11)

海外市場で一定の地位を築けば、国内よりもむしろ現地でシステム開発することが合理的である場合もあり、現地の優秀なエンジニアの獲得や、産業集積による地域特性の活用を狙って、サービス拠点に限らず開発拠点を海外に設置することも考えられます。場合に…

現代日本企業の事例分析(9/11)

赤字体質の課題を解消するには、国内市場においてある地位を築いた今、より多くの顧客を獲得するために、海外市場への拡大を図ることが求められます。グローバル展開する目的は、第1に規模の経済性の追求です。大規模な市場を獲得することにより、生産規模の…

現代日本企業の事例分析(8/11)

PayPayの現在の赤字体質の要因として、PayPayがサービスの展開を日本市場に限定していることによるユーザー数及び加盟店数の頭打ちの実情が考えられます。日本の人口は現在約1億2千万人である中で、PayPayのユーザー数は既に5,000万人を超えており、また日本…

現代日本企業の事例分析(7/11)

PayPayが現在直面している経営課題としては、健全な黒字体質に今後移行が出来るかという点であると言えます。確かに、ソフトバンクグループとしては、楽天経済圏に対抗するべく、PayPayをプラットフォームとして他のグループ企業のサービスを展開していくと…

現代日本企業の事例分析(6/11)

PayPayでは、積極的な広告宣伝活動及び高度なスキルを有する人材の獲得を通じて、後発ながら日本においてはQRコード決済事業におけるリーディングカンパニーの地位を築いたわけでありますが、冒頭に記載の通り大幅な損失が連続して発生している状況であり、…

現代日本企業の事例分析(5/11)

PayPayでは、2020年から現在に至るコロナ渦における外国籍の人材が日本に入国出来ないといった事態を受けて、全社員の原則リモート勤務を導入しています。(なお、同様の動きはソフトバンクグループ各社でも見られます。)これを可能にしているのが、会社全…

現代日本企業の事例分析(4/11)

PayPayの基幹システムは、インドのQRコード決済市場でシェアNo1のPayTMのシステムが基盤となっています。当該システム基盤をベースに追加開発(アジャイル方式)が行われているのでありますが、その開発には多くの優秀なエンジニアのマンパワーが必要となり…

現代日本企業の事例分析(3/11)

PayPayがサービスを開始した2018年時点では、楽天PayやOrigami Pay、LINE Payなど既に多数のQRコード決済会社が存在していました。その中で当時後発ともいえるPayPayがリーディングカンパニーに数年で躍り出たのはもちろん圧倒的なソフトバンクグループの資…

現代日本企業の事例分析(2/11)

PayPay株式会社(以下PayPay)とは、数年前から日本において積極的な広告宣伝活動によって普及してきているQRコード決済事業におけるリーディングカンパニーです。PayPayは、ソフトバンク株式会社とZHD株式会社の合弁会社として設立され、その後ソフトバンク…

現代日本企業の事例分析(1/11)

本日から複数回に分けて、「現代日本企業の事例分析」をしていきます。 参考文献は以下の通りです。 ・深化する日本の経営(千倉書房) ・ソフトバンクで占う2025年の世界(PHPビジネス新書) ・ソフトバンク株式会社2022年3月期有価証券報告書 ・PayPay株式…