ogurakaikei’s ブログ

会計・税務及び経済関連(時々雑談)

現代日本企業の事例分析(8/11)

 PayPayの現在の赤字体質の要因として、PayPayがサービスの展開を日本市場に限定していることによるユーザー数及び加盟店数の頭打ちの実情が考えられます。日本の人口は現在約1億2千万人である中で、PayPayのユーザー数は既に5,000万人を超えており、また日本の人口は少子化によって今後減少することが想定されています。加えて少子高齢化が進めば比較的若年層の利用が多いQRコードのユーザーはますます減少することが考えられ、その中で多数の競合他社とシェアを取り合っている状況ではこれ以上の大きな決済金額の伸びはあまり期待が出来ません。また、人材の獲得においても上述の通り既に海外からもエンジニアを雇用しているものの、サービスが日本に限定しているため、海外での認知度が低く人材の獲得に割高なコストがかかっているという実態も存在します。

 

現代日本企業の事例分析(9/11)に続きます。

 

参考文献は以下の通りです。

・深化する日本の経営(千倉書房)

ソフトバンクで占う2025年の世界(PHPビジネス新書)

ソフトバンク株式会社2022年3月期有価証券報告書

・PayPay株式会社プレスリリース