ogurakaikei’s ブログ

会計・税務及び経済関連(時々雑談)

現代日本企業の事例分析(10/11)

 海外市場で一定の地位を築けば、国内よりもむしろ現地でシステム開発することが合理的である場合もあり、現地の優秀なエンジニアの獲得や、産業集積による地域特性の活用を狙って、サービス拠点に限らず開発拠点を海外に設置することも考えられます。場合によっては、海外企業のM&Aも行い、国内企業から多国籍企業へと変貌をとげていきます。多国籍企業の形態には、本社への集権度が強い集中型と集権度が弱い分散型がみられ、本社主導で展開することで、現地への知識移転が進んだり、世界規模での効率性が高められたりします。一方、現地の知識を獲得し、そこで開発するためには、現地に権限を委譲した分散型が望ましいといえます。これらを総合したタイプがトランスナショナル企業です。分散しつつも、本社と各支社間で知識の交流が行われることで相互の学習が進みます。また世界規模で効率性も進められるのです。

 

現代日本企業の事例分析(11/11)に続きます。

 

参考文献は以下の通りです。

・深化する日本の経営(千倉書房)

ソフトバンクで占う2025年の世界(PHPビジネス新書)

ソフトバンク株式会社2022年3月期有価証券報告書

・PayPay株式会社プレスリリース