ogurakaikei’s ブログ

会計・税務及び経済関連(時々雑談)

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

オリエンタルランドの決算書を覗く(2025年3月期3Q反映)

オリエンタルランドでは、夏場の猛暑で入園者の勢いが鈍った一方で、ディズニーシー新エリア開業や秋冬のイベントが業績を下支えしている。 オリエンタルランド(OLC)が発表した2024年4〜12月期の連結決算は、純利益が前年同期比4%減の957億円となり、減益…

キャノンの決算書を覗く

カメラやプリンターの「自前生産」が長年の企業文化だったキヤノンが、組み立て工程を一部外部に委託しはじめる。 さらに買収後に期待をかけていた医療機器事業では、大型の減損を計上してテコ入れを急ぐ。 こうした改革を踏まえ、キヤノンが発表した2024年1…

抵当権のキホンを確認:優先弁済権をどう守るか?

不動産担保の代表格である「抵当権」は、融資取引で頻繁に登場する。 実際に登記や競売の手続きをめぐって重要な論点も多く、誤解があると実務リスクが大きい。 今回は、いわゆる「順位」「物上代位」「根抵当」などをざっと整理し、抵当権をめぐる税法上の…

「引き渡し時期の判断から税抜経理まで:工事進捗や追加工事、法人保険、外注費vs給与の線引きを整理」

建築現場やリフォームなどで「売上計上時期」をいつにするか、あるいは追加工事が絡むときにはどこまで引き渡し扱いにするか:こうした論点は実務でしばしば迷いやすい。 さらに決算時期と設備投資のタイミングが重なったときの消費税計算、法人で加入する生…

「複雑に見える逓増定期保険や解約返戻金の仕組み――保険期間を一定にする「ロジック」を押さえれば怖くない」

「長期平準定期」や「逓増定期」のような保険プランは、若い年齢から一定の保険料を払い続け、保険期間の後半になると解約返戻金が増える仕組みが多い。 途中で契約内容や特約を変更したり、被保険者の加齢に伴い保険料が上がったりするところで「これ損金な…

役員への支払いがダブルパンチに?「給与以外の対価」&福祉厚生費の落とし穴

1. 役員に対する対価(役員給与以外)の落とし穴 (1)「別段の定め」の必要性 役員に対する地代や家賃、支払利息、債権料など――これらは役員給与以外の対価としてしばしば問題化する。 法人税法22条2項に戻って考えれば、本来は会社の支出→役員個人が利益を…

日産の決算書を覗く(2024年度上期反映)

「北米で台数を落としたいがライン閉鎖までは踏み込まない」「ホンダとの経営統合はやる気あるのか」――日産の動きが何とも歯切れ悪い。 米国事業の不振とリストラ策の不徹底ぶり、さらにトランプ大統領への配慮とホンダが待つ再生計画との板挟み。 欧州ステ…

遺失物・埋蔵物:拾ったもの、埋まっていたものをめぐる法律と税務のお話

「遺失物を拾ったら警察に届けなきゃいけないのは知っているけれど、もし持ち主が現れなかったらどうなるの?」とか、「地中から埋蔵物(埋まっていたもの)が出てきたら、拾った人のものになるの?」というのは、意外と日常に起こりうる話題だ。 しかも、こ…

オフラインも抜かりなく――クリニック広報で「刷り込み効果」を狙う

オンラインを軸に「オフィシャルサイトへ集約せよ」という方針は大前提として、実際には紙モノ(看板やパンフ、チラシ、名刺、診察券など)との連携が不可欠だ。 世の中ではこれを「オムニチャネル」と呼び、さまざまな接点を多角的に展開することで、「必要…

クリニックサイトがさらに「選ばれる」ためのヒント

患者さんにとって「行きたい」「診てもらいたい」と思えるクリニックサイトを作るには、どんなポイントを押さえるべきなのか。 地図や予約システム、オンライン診療など、ちょっとした仕組みを整えるだけで大きく変わる可能性がある。 ここでは、そのための…

取得時効とは?「既に私のもの」になるしくみを覗いてみる

民法のなかでも、いざというときに大きなインパクトを持つ制度が「取得時効」だ。 ある物件を長年「自分のもの」として占有し続けると、結果として本当に自分のものになってしまう――そう聞くと少し驚きかもしれないが、法律ではきちんとその要件と効果が定め…

クリニックの採用活動

オフィシャルサイトを中心に採用活動を組み立てる 医療・介護の現場では人材不足が深刻化している。 ただ、ありとあらゆる求人媒体(求人誌やハローワーク、知人紹介、人材紹介会社、インターネット求人サイトなど)を使っても、最終的に「自院の公式サイト…

キリンの決算書を覗く

クラフトビールやヘルスサイエンスから医薬まで、多角化を進めるキリングループがまた一段と動きを加速させている。 2024年度第3四半期(1~9月)の連結売上収益は1兆6997億円(前年同期比+9.8%)、事業利益は1620億円(+14.5%)で堅調に推移。 海外ビール事…

SBI新生銀行の決算書を覗く

近年、「SBIホールディングス(HD)」の傘下に入り、個人・法人の幅広い金融サービスと、SBIグループの企業生態系を強みに急速な改革を進めている新生銀行(SBI新生銀行)。 最大の懸案であった公的資金(約3300億円)の完済に向け、2025年度中にも返済し、…

JR東日本の決算書を覗く

近年、旅行需要の回復やインバウンド(訪日外国人)増加を追い風に、鉄道・ホテル・駅ビルなどを軸としたJR東日本グループの事業は着々と「ポストコロナ」時代の体制を整えつつある。 また、Suicaを核とした新たなデジタル戦略「JRE Ads(ジェイアールイー …

NTTの決算書を覗く

近年のAIブームやデータセンター需要の拡大を背景に、「NTTがAI銘柄として化けるのでは」との見方が高まっている。 世界第3位のデータセンター運営シェア(カナダのストラクチャー・リサーチ調べ)を誇るだけでなく、独自の光技術「IOWN(アイオン)」で省電…

富士フィルムの決算書を覗く

生成AIの需要拡大やアメリカ大手企業の巨額投資――ここ最近の半導体関連分野を取り巻く動きは、想像以上のスピードで市場を拡大させている。 そんな中、富士フイルムホールディングス(以下、富士フイルム)が2027年3月期までの3年間で、半導体材料関連に「10…

日銀が17年ぶりの高水準、追加利上げを決定

今回の政策決定会合では、日銀がついに政策金利を0.5%にまで引き上げることを決めた。 日本が0.5%の政策金利を最後に経験したのは、2007年2月〜2008年10月頃で、実に17年ぶりの高さになる。 ここ30年あまりの歴史を振り返っても、0.5%を超えたことはほとんど…

東京きらぼしフィナンシャルグループの決算書を覗く

最近、日銀の利上げがいつかいつかと言われる中、「UI銀行が1年物定期預金の店頭金利を年1%まで大幅に引き上げる」というニュースが飛び込んできた。 日銀の追加利上げをにらみ、週内にも適用金利を0.45%上乗せして一気に1%台に乗せる方針らしい。 これまで…

ソフトバンクグループの決算書を覗く

米国でのAI投資「78兆円」、トランプ政権との親和性――SBGはどこへ向かうのか SBG(ソフトバンクグループ)が再び世界を驚かせた。 2025年1月21日(米国時間)、ホワイトハウスでトランプ大統領と会見し、SBGやオープンAIなどによる「スターゲート(Stargate…

日本製鉄の決算書を覗く

トランプ大統領就任で、USスチール買収阻止がどう動くか 日本製鉄が2024年11月7日に発表した2024年度第2四半期(上期)決算は、厳しい事業環境のなかでも前回見通しを上回る結果を残した。 一方、鉄鉱石や石炭などの国際相場下落による在庫評価損拡大で、通…

日テレの決算書を覗く

前回はフジ・メディアHD(フジテレビ)の第2四半期決算を覗くと共に、「CM撤退ラッシュ」や「都市開発・観光による稼ぎ」を取り上げた。 今回は同じ民放キー局でもトップクラスの広告収入と番組視聴率を誇る「日本テレビホールディングス(日テレ)」を見て…

フジテレビの決算書を覗く

前回はソフトバンクの2025年3月期 第2四半期(上期)決算をベースに、「みずほ×楽天」連合や通信各社との比較から「通信×金融×メディア」のビジネス構図を考察した。 対して、同じ「メディア×ビジネス」とは言っても、今や通信キャリアとは大きく異なるビジ…

ドコモの決算書を覗く

前回はソフトバンクの2025年3月期 第2四半期決算を題材に、「みずほ×楽天」連合との対比を通じて、通信×金融×メディアを自前で一気通貫する強みと、生成AI投資を含めた成長戦略を整理した。 同じ通信大手でありながら独自の経済圏を形成しているのがNTTドコ…

ソフトバンクの決算書を覗く

前回は、みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほ)が楽天との提携を通じて、リテール分野で「カード×証券×ポイント経済圏」を一体強化する動きを分析した。 みずほにとっては、楽天カードや楽天証券の巨大な個人顧客基盤が魅力となり、まさに「楽天経済…

みずほの決算書を覗く

みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほ)が、2023年度の決算で連結業務純益1兆円を突破した。 ここ数年の低金利や競争激化の中で着実に収益体質を改善しつつ、Greenhill買収によるグローバルM&Aアドバイザリー強化や、AIコンタクトセンター導入などの…

KDDIの決算書を覗きつつ、みずほの楽天カード出資を考える

楽天の「モバイル事業」投資負担と資金繰りリスク 前回のブログでは、楽天グループのモバイル事業(楽天モバイル)が「設備投資負担が重い割に、まだ十分な収益が確立していない」状況を整理した。 とくに通信インフラには1度の大規模投資で済む話ではなく、…

楽天の決算書を覗く(2024年Q3反映)

前回、楽天についてブログを書いたときは、楽天経済圏の「住人」として、銀行・証券・カード・モバイル・ECなどをガッツリ使い込んでいる生活者目線でまとめた。 それ以来、楽天モバイルの巨額赤字がクローズアップされる一方で、楽天市場や楽天カードなどの…

SBIの決算書を覗く

SBIホールディングスといえば、ネット証券やネット銀行のイメージが強いが、銀行・証券・保険・資産運用・暗号資産・投資事業など多彩なポートフォリオを展開する総合金融グループでもある。 2025年3月期第2四半期(2024年4月~9月)の決算データを眺めてみ…

GMOの決算書を覗く

前回、暗号資産について記載したが、暗号資産関連事業を行っている会社の業績を見たいと思った。 そこで頭に浮かんだのは、GMOインターネットグループである。 この関連グループには過去、仕事でも関わった事があり、これまでも見たいと思っていたのだが、ど…