週末もサウナに行ってきて、もう1社くらい温浴事業を経営している会社を見たいと思ったのだが、やはり上場している会社が少ない。
「万葉の湯」を展開している万葉倶楽部株式会社や、「ラクーア」を運営している株式会社東京ドームも既に上場廃止している。
「大江戸温泉」を運営している大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社も上場していない。
「テルマー湯」を運営しているエコナックホールディングス株式会社は、上場しているようだが、自分が行った事がないのと、ちょっと分析するには売上規模が小さいかな。
でも是非、「テルマー湯」には行ってみたいと思っているので、今度行ったら改めて有価証券報告書も見てみることにしよう。
そんなこんなで、決算書で巡る銭湯は一旦早々と休止となったわけであるが、自分の趣味としてはもう一つ読書がある。
最近は、紙媒体、電子媒体、音声媒体とその場の状況によって使い分けることが出来る媒体が増えてとても便利だ。
特に音声媒体は、歩きながらでも大丈夫なので、最近重宝している。
二宮金次郎が音声媒体を知ったら、きっと感激するに違いない。
一方で、世の中は出版不況と言われて久しい。
出版会社が倒産して、世の中から良著が無くなってしまったら、真剣に一大事だと思う。
そんな事があってはならない。
よし、見てみよう。
自分が一番好きな出版会社である「幻冬舎」は、既に上場廃止していることは知っている。
出版会社も上場している先が少ない。
目に止まったのは、「KADOKAWA」。
最近は、子会社のドワンゴの川上さんのイメージが強いが、出版事業の他にどんな事業を展開しているのだろうか。
なかなか、多岐にわたる事業展開。
でもライザップより、個々の事業のシナジーが何となく伝わってくるところではある。
各事業の売上の推移はどうだろう。
あれ、出版不況は!?と思うほど、極めて順調そのもの。
コロナもむしろ、出版会社にとっては巣ごもり需要で、追い風だったのかと思う推移だ。
紙の本は売れないのではないのか?
本屋や取次店が四苦八苦しているのではないのか?
あっ、電子媒体!?
収益認識基準の適用が2022年3月期からなので、情報として2期分しかないのだが、やはり電子媒体の割合が顕著に上昇していることが分かる。
KADOKAWAは、電子媒体の流れにしっかりと乗っているからこそ、順調な業績を達成出来ているのであろう。
自分もやはり持ち運びや保管場所を考えると、電子版があるなら電子版を選ぶ傾向にある。
紙の方が見やすいし、該当箇所を探しやすいし、何より読んでいる感じはするのだが、利便性を考えると電子版となる気持ちはよく分かる。
恐らく、売上の構成割合として電子媒体が紙媒体を上回る日が、近いうちにくるのだろう。
その他の事業も、堅調に推移しており、N高を展開する教育事業の伸びも期待される。
利益はというと。
これまた、出版事業を筆頭に順調であるが、特にゲーム事業の利益率の高さには驚かされる。
ゲーム事業の営業利益率は、脅威の47%!!
最近、あまりゲームをやっていないので「ELDEN RING」なるものを、初めて目にしたが、アクションRPGのようだ。
こういうのは、当たるとでかいという面もあると思うので、この水準が毎期継続するとは限らないが、これまでもしっかりと利益を出していることからも利益体質であると言える。
なお、教育事業も営業利益率が14%と高い水準であり、今後事業の柱になっていくのであろう。
出版不況という偏った認識で、勝手に苦しい業績だと思っていて、「大変失礼致しました」というのが感想である。
紙媒体から電子媒体への展開、他の関連事業の展開等、経営努力も感じられた。
なお、自分自身としては本は、値段以上の価値があると信じて止まない。
1冊の本を書くって、物凄い事だと思う。
本1冊書いて下さいと言われて、書ける人が世の中に何人いるだろうか。
それが、高くても数千円で売っているんだから、こんなに有難いことはないと常々思っている。
「本は迷ったら買う。」がモットーであるので、KADOKAWAの業績が底堅かったのは、個人的には納得感があるのだが、他の出版会社も本当に堅調なのであろうか。
気になるので、他の出版社も見てみることにしよう。